プランニングから見直し、都心の真ん中に
空間効率と機能性を高めた、柔らかく上質な邸宅を創出。
東京タワーを間近に眺める、港区の中心部に建つ「麻布十番タワーマンション」。
水まわりの部分移設や新たな生活動線の確保など、間取りを大幅に再検討することからスタート。
空間効率と機能性を高めながら、洗練された柔らかなインテリアを描き、都心の上空に現代のライフスタイルに相応しい住まいを創出。
当社(野村不動産)の上原と、設計デザインを担当する外部パートナーの田窪さんに、その考え方と手法について伺いました。
Date 「麻布十番タワーマンション」
東京メトロ南北線「麻布十番」駅徒歩 3分という利便性に恵まれた場所に建つ、地上36階建・総戸数440戸の超高層タワーマンション。
東京タワーをはじめとする摩天楼に囲まれ、朝な夕なに窓辺を飾る圧巻のパノラマ。
都市の躍動を肌で感じる住空間が、東京の中枢に住む喜びに満たされるラグジュアリーなライフスタイルを体現している。
水まわりの移設を含め、間取りを大幅に変更。
豊富な収納と新たな生活動線を生み出し、
現代のライフスタイルに相応しい住まいへアップデート。
上原:
今回のプロジェクトでは、贅沢な広さを持つ1LDKから空間の効率性を高めた2LDKに変更する、という間取りの変更から着手しました。
柱によって分断されていたLDKに対して、キッチンの位置を見直すことでLDK全体に一体感が生まれ、
ダイニングだった場所には、コーナーサッシの開放感を享受できるウォークインクローゼット付きの個室を新設しました。
さらに、キッチンの背面にはパントリーとランドリースペースを新たに計画し、玄関とシューズインクロークから直接アクセスできる生活動線を確保しています。
アクティブでスマートな現代の方々の暮らしを考え、空間の効率性と時短をかなえる機能性を追求した実用的な住まいを創出しました。
収納範囲 WIC=ウォークインクローゼット SIC=シューズインクローゼット
リビング・ダイニングとキッチンの一体感を高め、
柔らかな曲線やグレージュのインテリアにより
洗練された空間をデザイン。
田窪:
一体感を高めたLDKはどこにいても2面開口の圧倒的な開放感を享受できる空間になりました。
インテリアは柔らかな曲線を活かしながらグレージュをキーカラーとした明るく上品なコーディネートになっています。
天井には間接照明を施した2段式の折り上げをデザインするとともに、クロスだと曲線部分に境目が見えてしまうので、
全面を塗装仕上げにして細部の美しさにこだわりました。ダウンライトも光が滲むような優しい雰囲気のものを採用しています。
窓辺のカウンターやコーナーの飾り棚、キッチンカウンターにも曲線の意匠を踏襲し、
床やキッチンの面材、収納扉などは温かみのある木調で統一しつつ、所々に金属素材を用いて空間のアクセントにしています。
キッチン背面には床から天井まで広がる壁面収納を設けながら、収納扉やドアを馴染ませたフラットなデザインに仕上げました。
空間のゾーニングや連続性を意識しながら、
美しさと機能性を共存させる
アイデアを随所に。
田窪:
主寝室には元々十分な広さがあったので、ウォークインクローゼットを設置して収納力を確保しつつ、
その横にできた窓際のスペースにデスクカウンターを設け、集中できるワークスペースを作りました。
室内全体をゆるやかにゾーニングし、間接照明を採用することでホテルライクな雰囲気を演出しながら、
ベッドのヘッドボード側にはアクセントクロスを貼り、「仕事スペース」と「リラックススペース」を視覚的にも切り分けています。
田窪:
玄関から廊下にかけては床に大判タイルを連続させ、段差も最小限に抑え、空間の広がりを演出しました。
壁にはアクセントクロス、天井には間接照明とピクチャーレールを設置し、アートギャラリー風に仕上げています。
リビングドアの位置を変更したことで、開けるとすぐに窓の開放感を楽しめるようになっています。
廊下にはゲストも利用できるコート掛けを作り、下部のカウンターに小物を飾ってディスプレイとしても活用できるようにしました。
田窪:
洗面室と浴室は統一された床材と透明ガラスドアの採用により、一体的な空間の繋がりを生み出しています。
2ボウルの洗面カウンターはオリジナルの造作で、天然水晶を主成分とした厚みのある人造石の控えめな光沢が上品な印象を与えます。
下部収納はオープンとし、厚めの木板は端を斜めにカットして圧迫感を軽減しつつ、最下に空間を設けた浮遊感のあるデザインにより、
軽やかでホテルのような雰囲気に仕上げました。背面には、大型のリネン庫を設置して収納力も確保しています。
野村不動産の住まいづくりにおける
経験と知識が結実したリノベーション・プロジェクト。
上原:
物件の特性を読み解きながら、いくつものプランを検討し、スタッフ全員がチーム一丸となって最適なプランを導き出しました。
本プロジェクトの最大のポイントは、理想的なLDKを実現するためのキッチンの大幅な移設だったのですが、
床下のスラブ形状や配管スペースの位置を確認するために先行部分解体を行い、実現可能性を確信したうえでプランをフィックスさせました。
また、現代人のニーズを捉えたインテリアや、パントリーやランドリー、玄関からの動線、リネン庫など機能性や収納力の工夫は、新築マンション開発などにおける経験や知識を活かしたものであり、
住まいとしての品質を確保するための弊社独自の設計基準も含めて、野村不動産ならではのプランニング力を遺憾なく発揮できたプロジェクトだと言えます。